擦れ違い
相方が夜更かしの日は私は早寝である。
私が夜更かしの日はいつも夜更かしの相方が早寝である。
寝落ちを相方はいつも私に咎めるが、
私は生理現象ですので。と心の中でぼやくのである。
でも相方が寝落ちをすると私は相方を咎める。
普段の自分の寝落ちなぞ棚に上げて相方をフルボッコにするのである。
お互いがお互いの気持ちを知っているのだが、いざ立場が変われば許容するのは自分がバカらしく見えてしまうのである。
ならば相方を咎めた方が楽じゃないか、といつも小さな喧嘩を引き起こす。
本日は相方寝落ちのため不戦勝となる。
いつもどうにか衝突は避けられないかと思うのであるが、
誰しもみんな人の過ちを自分の過ちに置き換えて許せる広さの器を持っていたとしたら、戦争なんぞ起きないのである。
だから私が今相方の寝落ちに機嫌を損ねているのも自然の摂理。