G
Gがでた。
Gがでた。
今年の夏はもう4匹めである。
かなりのハイペース。
風呂場に現れてフマキラー片手に冷や汗でびしゃびしゃになってきたのである。
消えた辺りに噴射してその後がさ、ごそ、と物音を聞いたきりだが、死んだものと思いたい。前も直噴射したわけではないがフマキラーを吸引したGが時間差で死んでいた例もあるので今回も死んでいると思いたい。
死体を見るまで安心はできないが死体を探す勇気もない。
虫は全般苦手である。全部である。
この世から消えてしまえと願わない日はない。
大体同じ人間でさえ対峙するのが怖いのに、虫なんて人ならざるもの、貞子以上に怖い。
8月にバルサンをたいてからというもの出現したGは4匹……
効いてへんやないかい。
ハッカ油水も噴射しているのになぜだ。
母のバニラの香水のせいか。
だがただでさえ更年期を患い逆ギレの権化と化している母に
その香水がGを惹き付けるから散布を中止してくれ。
と発言することは困難。
Gも恐怖だが母のイカズチも恐怖である。